日曜の写真館で経験した大切な15分

生活

こんにちは、ゆばしです。

先日、近所の写真館に行ってきました。就活用の証明写真を撮影してもらうためです。

実家から歩いて行ける場所にあるその写真館。そこには一度も行ったことがありませんでした。お店のドアを開けてから出てくるまでの約15分。そこで私は大切な経験を得ることができました。

晴れた日曜の昼下がり。写真館での15分。

最近就職活動を始めました。なので企業に送る履歴書を用意する必要があります。そこには自分の証明写真を貼らなければなりません。

コンビニの前に置いてあるスピード写真機も考えたけれど、せっかくなのでプロにお願いしたい。そう考えて思い出したのが近所にある個人経営と思われる写真館。

その写真館はレンガ色の壁が綺麗な建物の2階にあります。クリスマスになるとイルミネーションが綺麗なお店。しかし今までお世話になる機会がなくお店に入ったことがありませんでした。

気さくなご夫婦の写真館

店内の壁にはカラーとモノクロ、年配の人から赤ちゃんまで沢山の人物写真が飾ってあります。

写真館を営むのは自分の両親と同い年くらいのご夫婦。旦那さんがカメラマンで奥さんは現像を担当しているようでした。二人とも微笑んだ表情が印象的です。写真館の中にはやさしさが充満しているようでした。

案内された椅子に座り、撮影を受けます。旦那さんの手にはニコンのカメラ。そのカメラはたぶん最近の機種ではありません。家電量販店で見たことがないカメラでした。

「緊張しているでしょ(笑)」

「顔をもう少し右に向けるといいよ」

「脚を開くとリラックスできるよ。お、いいね」

旦那さんの言葉を聴いていたらすぐに撮影が終わりました。5分もかかってないかもしれません。

私はこの時にカルチャーショックみたいなものを感じていました。被写体をリラックスさせるあの雰囲気。すごいと思った。偉そうかもしれないけれど、本当にすごいと思った。

写真を仕事にする人からの言葉

現像が終わるまでの約10分。

「ごめん今お蕎麦を食べてたから、伸びちゃうから、もうちょっと待ってて」

奥さんに言われて時計を見ると13時前。昼時に伺って申し訳ないことをしたと思いながら「全然大丈夫ですよ」と返事をします。

だけど旦那さんはコーヒーを出してくれて、私の前の椅子に腰掛けて声をかけてくれました。

「(就活用の写真を撮りに来て)仕事は決まったの?」

「いいえ、まだなんです。全部これからで(笑)」

そんな話をしていて、私は咄嗟に写真の話がしたくなりました。旦那さんの写真の話をもっと聞きたい。お蕎麦伸びてしまうのに、もっと話していたいと思ったのです。

「僕も写真を趣味でやっているんです。なのでとても写真に興味があって…」

「お!カメラは何を使っているの?」

旦那さんは現像が終わって私が帰る直前まで、写真の話をしてくれました。

身近な場所で写真を精力的に撮っている人の話。世界で活躍する有名な写真家さんの話。

旦那さんの言葉の中で印象に残っている言葉があります。

「君は写真を仕事にはしないの?」

何気なく掛けられた言葉。私は一瞬ハッとしました。写真を仕事にする、そんな言葉を直接掛けられたことが無かったから。

旦那さんからすれば何気なくかけた言葉かもしれません。私の「写真が好きで趣味にしているんです」っていう言葉を聞いたから、就活用に写真を撮りに来た私にそう聞いたんだと思います。

写真館を出たあと。すごく気分が高揚しているのを感じました。何かモヤモヤしていたものがスッキリしていました。自分に正直にいようって心から実感出来たのです。

これが数日前の出来事。写真館で経験した私にとって大切な15分間です。

あとがき

自分に正直になること。これって難しいですよね。生きていると色々な制約があって、その中でどうにか自分らしく生きようと努力します。

今の自分には出来ないって思うこと。私にとっては「写真を仕事にする」こともその一つです。今もそうです。実力も環境も準備もない。勘違い人間にはなりたくありません。

就活で悩んでいる時に写真館での出来事がありました。そんなに大袈裟なことではないかもしれません。でも何かきっかけを掴めたような気がしました。

何事も自分次第。いつか叶えたいこと。今の自分がやりたいこと。

常に変化しながらも、何かのきっかけを得て、人間ってその人らしくなっていくのかもしれないなあって大袈裟に考えています。

一歩踏み出して見ると、想像もしていなかったようなきっかけを掴めることがある。

今、自分自身のことで悩み事があってしんどいって感じている。そんな人にこの記事を読んでもらえたら嬉しいなと思っています。

変なまとめ方になりましたが今日はここまで。最後までありがとうございました。

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